大国主命

[童話]大国主命


      赤い猪 2


しばらくすると、石が真っ赤に焼けました。
「それー、猪だ。つかまえろー」
八十神たちは、真っ赤に焼けた石を、山の上から落としま
した。
石は、ごろんごろんところがっていきます。


下で待っていた大国主命は、猪だと思い真っ赤に焼けた石
にかけよりました。
そして、その石を両腕でしっかり受けとめました。
「あっ」
声をあげた時には、大国主命の体は、赤く焼けた石のはだ
にこびりついてしまいました。
大国主命は、焼け死んでしまったのです。


           つづく