八岐大蛇

[童話]八岐大蛇(やまたのおろち


    八岐大蛇 3


「それはもう恐ろしい怪物で。目は、ホオズキ
ように真っ赤。一つの体に、頭と尾が八つ。体に
は、桧や杉の木がはえていて、こけがびっしり。
長さは、八つの谷と八つの山ほど。腹には血がつ
いており、赤くただれています」
話を聞いた命は、しばらく考えこんでいました。


「よし。わしが、八岐大蛇を退治してあげよう」
「えっ、八岐大蛇を退治してくださるのですか」
「そのかわりといってはなんだが・・・、そちの
娘をわしにいただきたい」


        つづく