風の神様からのおくりもの

[童話]風の神様からのおくりもの




   風の神様からのおくりもの 2


「たっ、たった。たっ、たった」
誰かが足早に歩く音が、聞こえてき
ました。
「誰じゃろう。ひどくあわてている
ようじゃが。何事もなければいいが
のー」
神様は、ぐるりとあたりをみまわし
ました。
しかし、誰もいません。


「風の神様、風の神様。小桜でござ
います。たった今、伊那谷に女の子
が生まれたのですが、おぎゃーと泣
きません。

      つづく


「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこ初めての童話集「風の神様
からのおくりものに収録されています。

http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html


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