ふしぎな鈴

[童話]ふしぎな鈴


ふしぎな鈴 56


お月さまの耳かざり 4


すると、どこからか声が聞こえてきました。
「かな、この星の耳かざりをあげよう。この
耳かざりをつけるとね、どんな願い事でもか
なうのだよ。ただし一回きりだけれどね」 
その声は、どこかで聞いたことがあるような、
なつかしい声でした。


「誰だろう?」
あたりをみまわしましたが、誰もいません。
空をみあげると、お月さまがにっこり笑って
いました。
「あっ!」
かなが大声でさけんだ時、お月さまの耳につ
いていた星が、するするとおりてきました。
そして、かなの耳に、ぴたっとつきました。

 
          つづく





「ふしぎな鈴」は、
みほようこ三冊目の童話「ふしぎな鈴」
に収録されています。


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