女神さまとの約束

[童話]女神さまとの約束


女神さまとの約束 35


「ふくも、元気でくらすのだよ」
その夜、長者とふくは、なかなかねつくことが
できませんでした。
次の朝。
長者は、白駒の背にのって、一人で家へ帰って
いきました。
ふくは、女神さまとの約束を守り、黄金色の花
が咲いている岩場に残りました。


長者が帰ったその日。
白駒は、ぐったりしたおじいさんをつれてきま
した。
そして、ふとんの上に、おじいさんをねかせま
した。
「白駒。この人、ぐったりしているけれど、だ
いじょうぶ?」
ふくは、心配になって、おじいさんが息をして
いるかどうかたしかめました。


          つづく







「女神さまとの約束」は、
みほようこ五冊目の童話集「竜の姿をみた少女」
に収録されています。


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