女神さまとの約束

[童話]女神さまとの約束


女神さまとの約束 43


ふくの食事は、小さな赤い木の実だけ。
その木の実を、一つ口にすると、なぜかおなかが
いっぱいになりました。
「白駒。これ、なんの木の実?」
「女神さまも、毎日この木の実を食べていますよ。
でも、名前はしりません」
白駒も、木の実の名前を知らないようでした。
それから、十年がすぎました。


硫黄岳の生活は、夏は涼しく快適でした。
夏の間は、白駒の背に乗って硫黄岳を散歩します。
ふくは、コマクサやウルップソウなどの花をみる
のを、楽しみにしていました。


          つづく







「女神さまとの約束」は、
みほようこ五冊目の童話集「竜の姿をみた少女」
に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu5.html



本の注文は、鳥影社へ

https://www.choeisha.com/order.html