[童話]竜の姿をみた少女
竜の姿をみた少女 30
「おじいさん。昨夜、すごい雷がなったわ。ご
ろごろっと大きな音がして、ぴかぴかっと稲妻
が光っていた。そして、ぴしゃっという音がし
て、どこかへ雷が落ちたようだった。こわかっ
たわ」
「雷は、こわいね。その雷も、わしらがやって
いるのだよ」
「雷も?」
「そうじゃ。小さな雷は、火竜と水竜の二頭で
やる。昨夜のような大きな雷は、何頭かの竜が
集まってやるのじゃ。一昨年、北海道では、大
きな竜巻があったね。百軒近い家が、あっとい
う間にふきとばされ、何十人もの人がなくなった。
つづく
「竜の姿をみた少女」は、
みほようこ五冊目の童話集「竜の姿をみた少女」
に収録されています。
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