[童話]女神さまからのおくりもの
ゆうすげの花咲く高原で 1
八年がすぎました。
清太は、二十才。
きよは、十七才になりました。
きよは、美しい娘に成長しました。
庄屋の家では、畑やたんぼの仕事をする人、山の
仕事をする人、蚕を飼う人、台所の手伝いをする人
など、おおぜいの人が働いています。
「みなさん、ご苦労さま。さあ、お茶にしてください」
「五郎さん。一郎ちゃんの足のけが、よくなったの」
「おじょうさま、やっとよくなりました」
「よかったね」
「まつさん、体の具合はどう? 無理しないでね」
きよは、やしきで働いている人たちのことを、いつも
気にかけていました。
つづく
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