女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの

 

ゆうすげの花咲く高原で 19


おらが家柄のいい家に生まれていたら、おらの家が
裕福だったら、きよちゃんが大好きだよといえるのに。
おらの家は、貧しい。
食べていくのが、精一杯だ。
だから、庄屋のおじょうさまとして、何不自由なく育
ったきよちゃんを、幸せにしてあげることができない。
それに・・・第一、家柄がちがいすぎる。
清太の心は、ゆれました。


「おらは、きよちゃんが大好きだ」
こういえたらどんなにいいだろうと、清太は思いました。
二人は、無言のまま、ゆうすげのつぼみをみていました。
「きよちゃんは、おらのことを、どう思っているのだろう」
清太は、きよの顔をそっとみました。


             つづく


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