女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの

 

それぞれの思い 11


「でも・・・おら・・・いや、私の家は、貧しい。食べ
ていくのが精一杯です。それに、第一、家柄が違
います。だから、どんなにおじょうさまが好きでも、
おじょうさまと結婚させてくださいとはいえません。
いや、いってはいけないと思います」
清太は、自分にいいきかせるように、静かにいい
ました。


どのくらいの時間がすぎたのでしょうか。
清太にも、吉衛門にも、長い時間がすぎたように
感じました。
「清太。おまえは、何もかもわかっているのだね。
清太の家が、わが家と同じくらいの家柄だったら、
どんなにいいだろう。私は、清太に会った時から、
そう思っていた。そして、清太が一人っ子でなか
ったら、私の息子として、この家にきてほしいと思
ったこともある」


           つづく


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