竹取物語

[童話]竹取物語


貴公子たちの求婚 7


「姫は、女だから。じいが生きている間は、生活にも
困らないから、一人でいられるだろう。でも、じいが
死んでしまったら、生活に困る。今も、五人が、姫に
会いたいといって毎日きている。姫、その中の一人
と、結婚したらどうかね」


「あの人たちは、なぜ毎日やってくるのでしょう。愛
情の深さを確かめないで結婚しても、後で後悔しま
す。どんなに素晴らしい人でも、愛情があるかどうか
を確かめなくては、結婚する気にはなれません」
「姫は、どんな人と結婚したいと思っているのかね。
あの五人は、立派な志をもったかただと思うが」

 
         つづく