帝のお召しに応じないかぐや姫 5
「娘は、宮仕えをする気はありません。ですが、もう一
度、帝のお召しを受けるように、娘を説得してみます」
「翁が育てたのに、なぜ思うようにならないのじゃ。か
ぐや姫を献上すれば、翁に五位の位をあげよう」
おじいさんは、帝の言葉を聞き、喜んで家に帰りました。
「帝が、かぐや姫が宮仕えをしてくれたら、じいに五位
の位をくださるそうだ。それでも、姫は宮仕えをしない
つもりかね」
「私は、宮仕えをするつもりはありません。
じいが、無理に宮仕えをさせるなら、私は死にます」
つづく