竹取物語

[童話]竹取物語


帝、かぐや姫の昇天を確かめる 7

 
大空から、雲に乗り、おおぜいの人が降りてきました。
そして、地面から五尺ほどあがった所に並びました。
その様子をみた外にいる人も、家の中にいる人も、物
の怪に襲われたような気持になって、戦う気持がなく
なってしまいました。


気持をふるいおこし、弓をひこうとするけれど、手に
力がはいりません。
気丈な者が弓を射ようとするが、矢がとんでもない方
向へとんでいってしまいます。
どの人もぼんやりして、お互いに顔をみあわせるばか
りでした。
 

            つづく