帝、かぐや姫の昇天を確かめる 2
すると、おじいさんが、
「今月の十五日に、月の都から、かぐや姫を迎えに
きます。十五日に、月の都の人たちを捕まえるため、
帝の兵士をここへ派遣していただけないでしょうか」
と、使者にお願いしました。
使者は御殿に帰り、帝に報告しました。
「かぐや姫を、ひとめみただけでも忘れることができ
ないのに、長い間かぐや姫と暮らした翁は、どんな
気持でいるのだろう」と、心配しました。
八月十五日。
帝は、それぞれの役所に命令をだし、中将高野大
国を任命し、二千人の兵士を、竹取りのおじいさん
の家に派遣しました。
つづく