火とぼし山

[童話]火とぼし山


第一章  次郎、西の村へ 6


「えっ、きよちゃんが」
「次郎さんは、休みがないんでしょ。だったら、私が
会いにいく」
「でも・・・きよちゃんは、女の子。暗い夜道を何時間
も歩かなくてはならないのだよ。きよちゃん、夜道を
一人で歩けるの」
次郎が心配して聞きました。


「大丈夫。次郎さん」
きよは、きっぱりいいました。
「大好きな次郎さんのためなら、私どんなことでもする」
きよは、心の中でそっとつぶやきました。


             つづく