2021-03-28 鹿になった観音さま 童話 [童話]鹿になった観音さま 鹿になった観音さま 7 矢には、べっとりと血がついています。 「黄金色の鹿は、どこへ行ってしまったのだろう」 三郎は、鹿をさがして、山の中を歩きました。 気がつくと、タケルとチハヤのなき声が聞こえません。 「タケル」 「チハヤ」 三郎は、大きな声で二匹の名をよびました。 でも、犬たちはどこにもいません。 タケルたちは、どこへ行ってしまったのでしょうか。 大きな杉の木の下を通った時、根元でぴかっと光っ ているものがありました。 つづく