井戸で鳴く黄金色のにわとり

[童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり


    井戸で鳴く黄金色のにわとり  18


三十分後。
大雨により、城の火も消えました。
「やれやれ」
「火が消えてよかった。あのまま火が燃えていたら、
わしらは城内で全滅じゃ」
城内にいた人々は、ほっと胸をなでおろしました。
しかし、油断はできません。
いつまた、織田軍がせめてくるかわかりません。


気がつくと、空はからっと晴れていました。
太陽も顔をだしています。
「それっ、今だ。気をひきしめ再び大島城をせめろ」
信忠は、兵士たちにむかってさけびました。


              つづく