2021-09-03 赤い夕顔の花 童話 [童話]赤い夕顔の花 赤い夕顔の花 43 そうべえが顔を出しました。 でも、奥がたのお万だとわからないようでした。 うす汚れた野良着を着ているのですから、無理もあり ません。 「そうべえさん。私、権現城の奥がたのお万でござい ます」 「奥がたさま?」 「はい、お万でございます」 「あっ、奥がたさま。失礼しました。奥がたさま。そんな かっこうをして、どうなさったのですか」 そうべえが驚いて聞きました。 つづく