大国主命

[童話]大国主命


    沼河比売(ぬなかわひめ) 10


緑の山に日が沈むと、真っ暗な夜がやってきます。
夜になったら、朝日のようにやってきて、白い腕で私を
やさしく抱いてください。
そして、私の手をしっかりにぎってください。
玉のような私の手を枕にして、足をのばしゆっくり休ん
でいただきましょう。
だから、むやみにこいこがれますな。
八千矛神へ。


二人は、その夜は会いませんでした。
次の日の夜。
二人は会い、結婚しました。


           つづく