守屋山に黄金色の花が咲いた

[童話]守屋山に黄金色の花が咲いた


守屋山に黄金色の花が咲いた 9


するとまた声が聞こえました。
「少女よ、長い間、本当によくがんばっ
たのー。目の前の黄金色の花は、おまえ
が咲かせた花じゃ。兄を思うやさしいし
い気持が、この黄金色の花になったのじゃ。


この花は何というか知っているか。福寿
草というのじゃ。おまえが兄にやさしい
ことばをかけるたびに、一本ずつここに
咲いたのじゃ。この黄金色の花は、誰に
でも見える訳ではないぞ。心のやさしい
人にしか見えないのじゃ。


       つづく





「守屋山に黄金色の花が咲いた」は、
みほようこ初めての童話集「風の神様
からのおくりもの」に収録されています。


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