竜神になった三郎

[童話]竜神になった三郎


竜神になった三郎 26


「おまえがこの国へきてから、十年がすぎ
た。いいだろう。おまえの願いを、かなえ
てあげよう。この道をまっすぐ行けば、お
まえが住んでいた村の近くにでるだろう。
妻に会ったら、またこの国へもどってくる
のじゃよ。わしはおまえの帰りを、首を長
くして待っているぞ」
神様はそういいました。


そして、鹿のなまぎもでつくったもちを千
枚、三郎にくれました。
「地上へでるまで、千日かかる。このもち
を、一日一枚ずつ食べなさい。そうすれば、
無事に地上にでることができるだろう」
「神様、ありがとうございます。ではいっ
てまいります」
三郎は神様にお礼をいいました。


         つづく




竜神になった三郎」は、
みほようこ二冊目の童話集「竜神になった
三郎」に収録されています。


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