福寿草になった少女

[童話]福寿草になった少女


福寿草になった少女 2


長者夫婦は、人がうらやむほど、仲の良い
夫婦でした。
しかし、なぜかこどもが授かりません。
「明神さま、どうかわしらに、元気なこど
もをお授けください」
そういって、二人は明神さまに朝晩お願い
していました。


二人はこどもが大好きです。
「長者さま、あそぼ」
「おくさま、あやとりしましょ」
夕方になると、近所のこどもたちが遊びに
きます。 
「じゃんけんぽん」
あいこでしょ
「もーいいかい」
「まぁーだだよ」
やしきの広い庭からは、近所のこどもたち
の、元気な声が聞こえてきます。


          つづく   





福寿草になった少女」は、
みほようこ二冊目の童話集「竜神になった
三郎」に収録されています。


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