福寿草になった少女

[童話]福寿草になった少女


福寿草になった少女 23


すると・・・。
山の頂からも、おごそかな声が聞こえてきました。
「わしは守屋山に住んでいる明神じゃ。二人とも
福に会えて、本当に良かったのぅ。 長者夫婦よ、
福を大切に育ててくれて、ありがとう。感謝して
いるぞー。そこに咲いている黄金色の花は、福寿
草というのじゃ。これからはその花を福だと思っ
て、大切にするのじゃよ」


その日、長者夫婦は、みちたりた心で家に帰りま
した。
「福は、私がみたいといっていた黄金色の花にな
ったのじゃのぅ」
長者はそっとつぶやきました。


          つづく   





福寿草になった少女」は、
みほようこ二冊目の童話集「竜神になった
三郎」に収録されています。


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