[童話]ふしぎな鈴
ふしぎな鈴 34
まっくらな部屋の中で、柱時計の上だけが、
明るくきらきらと輝いています。
よく見ると、黄金色の鳥が、柱時計の上に
とまっています。
見たことのない、美しい鳥でした。
「かなさん、私は遠い国から、あなたのお
とうさんを迎えにきました。これから、お
とうさんは遠い国へ旅立ちます。おとうさ
んは、あちらの国で、かなさんとおかあさ
んのことを、ずっと見守っていますからね。
では、これから出発します。かなさん、お
かあさんのことを、たのみますよ」
そういうと、黄金色の鳥は、おとうさんを
背中にのせて、どこかへとんでいってしま
いました。
つづく
「ふしぎな鈴」は、
みほようこ三冊目の童話「ふしぎな鈴」
に収録されています。
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