[童話]ふしぎな鈴
ふしぎな鈴 35
それはあっという間の出来事でした。
「黄金色の鳥は、あちらの国っていったけれ
ど、あちらの国ってどこにあるのかしら?」
かなは「あちらの国」ということばが、気に
なりました。
次の朝、かなは黄金色の鳥がとまっていた柱
時計の上を、そっとのぞいてみました。
黒い種が、一粒のっていました。
「何の種かしら」と思いながら、かなはその
種を白いふうとうに入れ、机の奥にしまって
おきました。
庭へでると、おとうさんが育てた朝顔の花が、
たくさん咲いていました。
白い花も紫の花も、ピンクの花も咲いています。
つづく
「ふしぎな鈴」は、
みほようこ三冊目の童話「ふしぎな鈴」
に収録されています。
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