竜の姿をみた少女

[童話]竜の姿をみた少女


竜の姿をみた少女 10


「三郎さまは・・・いつ・・・みえるのかしら」
「ぼつぼつ・・・みえるのではないかな」
「三郎さまが・・・早くみえるといいね。・・・
私、諏訪の話を・・・聞きたいわ」
しらかばといぬのふぐりの花が、話をしていた
のでしょうか。
「三郎さまって、だれのことかしら。竜になっ
た三郎のことかな」
かなは、そう思いました。
 

それから、二週間がすぎました。
かなは、またしらかば湖へ行き、ぼんやり湖を
ながめていました。
「少女よ。おまえは、ほんとうにしらかば湖が
好きなんだね」


          つづく







「竜の姿をみた少女」は、
みほようこ五冊目の童話集「竜の姿をみた少女」
に収録されています。


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