[童話]竜の姿をみた少女
竜の姿をみた少女 13
「知らないおじいさんだけれど、どこのおじい
さんかしら。別荘のかたかな」
かなは、おじいさんのことを、みんなに聞いて
みました。
「私、白い着物をきたおじいさんなんて、一度
もみたことがないわ」
「ぼくも、みたことがない」
「私も」
「かなちゃん。この村には、長い杖をついたお
じいさんなんて、一人もいないよ。どこのおじ
いさんかな」
みんなそういいます。
「じゃあ、私だけ、あのおじいさんをみている
のかしら」
かなは、ふしぎに思いました。
つづく
「竜の姿をみた少女」は、
みほようこ五冊目の童話集「竜の姿をみた少女」
に収録されています。
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