竜の姿をみた少女

[童話]竜の姿をみた少女


竜の姿をみた少女 32


そんな人間たちのまちがった思いが、竜の世界
にも、影響を与えているのじゃ。どの人も、ま
ず人のことを考えられるとよいのじゃがのぅ」
おじいさんは、遠くをみながらいいました。


「おじいさん。おじいさんの胸からもれている
光は、何ですか」
「かなは、この光がみえるの?」
「はい、みえます。黄金色の美しい光がみえます」
「そうか。みえるのか」
おじいさんは、ふところから黄金色の玉をとり
だしました。
「私、さっきから、その光が気になってしかた
がありませんでした」


         つづく







「竜の姿をみた少女」は、
みほようこ五冊目の童話集「竜の姿をみた少女」
に収録されています。


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