女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの

 

諏訪からきた少年 3


ふくは、清太の母の乳で、大きくなりました。
でも、八才の時、一人で守屋山へ福寿草の花
をとりに行き、道に迷いこごえ死んでしてし
まったのです。
実の兄弟のように育ったふくの死は、清太に
とって忘れることのできない悲しい辛い思い
出でした。


「ふくちゃんにそっくりな少女が、目の前に
いる」
清太は、夢をみているのではないかと思いま
した。
年の近い二人は、すぐ仲良しになりました。
きよは、白駒の様子をみに、毎日馬小屋へや
ってきます。
そして、馬の世話をしている清太のそばで、
楽しそうにおしゃべりをしていきました。


        つづく