[童話]女神さまからのおくりもの
諏訪からきた少年 2
「清太さん。もう白駒に会ったの」
「はい。今、会ってきました。白駒は、雪の
ように白い美しい馬ですね。それに、やさし
い目をしている。あんなすてきな馬の世話が
できるなんて、幸せです」
清太は、白駒が気にいったようでした。
きよは、清太の顔をみた時、いつかどこかで
会ったことがあるような、とてもなつかしい
気がしました。
しかし、どこで会ったのか、思いだせません。
一方、清太は、「あっ、ふくちゃん」とさけ
びそうになりました。
朝日長者の娘、ふくにそっくりだったからです。
「ふくちゃん。やっぱり生きていたんだね」
清太は、心の中でそっとつぶやきました。
つづく