女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの

 

諏訪からきた少年 4


清太が庄屋の家へきて十日後。
月のきれいな夜でした。
「白駒」
「白駒」
誰か、白駒をよんでいます。
女のひとのやさしい声でした。


すると、馬小屋の戸が、音もなくすぅーとあき
ました。
そして、白駒が外へ飛び出しました。
白駒の背には、美しい女のひとが乗っています。
「あのひとは、誰だろう。白駒、どこへ行くの。
待ってー」
清太は、自分の声で目がさめました。


        つづく