女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの

 

座禅草が咲いている高原で 13


「そうなんだ。ふくちゃんは、みんなが留守の間
に、一人で守屋山へ福寿草の花をとりに行った
んだ。そして、道にまよってしまった。運悪く、そ
の日雪が降ってね。ふくちゃんはこごえしんでし
まった」
「かわいそうなふくちゃん」


「大切な娘をなくした長者と奥さまは、気の毒な
ほどがっかりしていた。かあちゃんも、しばらく元
気がなかった。おらも辛かった」
清太は、ふくのことを思い出し、涙が出そうにな
りました。
「ふくちゃんは、なぜ一人で守屋山へ行ったの
だろう」
清太は、今でもふくの気持がわかりません。


          つづく



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