女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの

 

白駒は、誰の馬? 8


「よかったね。白駒」
「おじょうさまは、白駒が好きなんだね」
「私、白駒が大好き」
「わしも、大好きじゃ。白駒は、やさしい目をし
ている。わしは若い時から、庄屋の家で馬の世話
をしてきた。でも、こんな利口な馬は、初めてじゃ」
おじいさんは、感心したようにいいました。


白駒が一才になると、きよは白駒の背に乗り、八ヶ
岳のふもとの高原を走りまわりました。
白駒は、足の速い、人の気持がよくわかる馬でした。
とくに、きよのいうことは、何でもわかるようです。
そんな白駒を、きよと吉衛門は、宝物のように大切
にしています。


         つづく