女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの

 

それぞれの思い 17


「では、これで失礼します。明日は早いので、あ
いさつをしないで出かけます。どうかみなさまに
よろしくお伝えください。八年間、いろいろお世
話になりました」
そういって、清太は吉衛門の部屋を出ました。


その日。
清太は、いつもより念入りに、馬小屋の掃除をし
ました。
そして、馬たちを小川へつれていき、ていねいに
馬の体を洗いました。
どの馬も、みちがえるようにきれいになりました。
「今日で、お別れだね。今までありがとう。元気で
暮らすのだよ」
清太は、馬たちに声をかけました。


           つづく


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