[童話]女神さまからのおくりもの
清太、山の中の湖へ 9
庄屋の家で暮らした八年間が、昨日のことのように
なつかしく思い出されました。
初めてきよに会った日のこと。
座禅草をみに行った日のこと。
霧ケ峰高原へ、ゆうすげをみにいった日のことなど。
いろいろなことが、なつかしく思い出されました。
これからどうやって生きていったらよいのだろうか。
おらは、きよちゃんのことを、忘れることができるの
だろうか。
清太は、きよのことを考えながら、湖のまわりを歩き
ました。
きよちゃんがこんなに好きなのに・・・。
なぜきよちゃんのそばで暮らすことができないのだ
ろう。
つづく
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