[童話]女神さまからのおくりもの
清太、山の中の湖へ 10
「おじょうさまのことなど、なんとも思っていません」
と、庄屋にいえば良かった。
そうすれば、きよちゃんのそばで、一生暮らすこと
ができたのに。
おれって、なんて馬鹿なんだろう。
湖のまわりを歩いているうちに、清太の心は再び
ゆれはじめました。
いっそ、この湖で死んでしまおうか。
いやいや、そんなことをしてはいけない。
おらが死ねば、きよちゃんが悲しがる。
きよちゃんを悲しますことだけはしてはいけない。
おらが死ねば、とうちゃんもかあちゃんも、悲しむ
だろう。
親より先に死ぬことはできない。
つづく
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