女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの

 

清太、山の中の湖へ 15


「あっ、この声、前に聞いたことがある。そうだ。
この声は、白駒がどこかへ出かけた時に聞い
た声とそっくりだ」
「清太、こっちですよー」
清太は、声のする方に向かって、どんどん歩
いて行きました。


その日の夕方。
「とうちゃん。清太さんが、まだ帰ってこないの。
清太さんは、今日どこへ行ったの」
「清太は、用事があり、遠くの村へ行った。用事
がすめば帰ってくる。 だから、心配しなくても、
だいじょうぶだよ」
吉衛門は、苦しまぎれにそういいました。

 
           つづく


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