竹取物語

[童話]竹取物語


くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝 15


かぐや姫は、「くらもちの皇子と、結婚しなくてはな
らないのか」と悩んでいた心がすっきりし、晴れ晴
れした気持になりました。


おじいさんをよんでいいました。
「あの玉の枝をみた時、本物かしらと思い、何度も
玉の枝をみました。意外な偽りごとだったのですね。
偽りの品なので、早くくらもちの皇子に返してくだ
さい」
かぐや姫の心はすっかり晴れて、くらもちの皇子に
返歌をしました。


 まことかと聞きて見つれば言の葉を

 かざれる玉の枝にぞありける


かぐや姫は、歌とともに、玉の枝も返しました。
 
 
         つづく