竹取物語

[童話]竹取物語


帝のお召しに応じないかぐや姫 2


「姫、早く支度をして、使者のかたに会いなさい」
「私は、美しくありません。だから、使者のかたに
は会いません」
「困ったことをいうね。姫、帝の使者を、おろそか
にするわけにはいきませんよ」
「帝が、私をお召しのようですが、帝の申し出をこ
とわったとしても、おそれ多いとは思いません」
姫は、使者に会おうとしません。


日頃は、実の子のように、姫に接しているおばあ
さんでしたが、会うのをいやがっている姫をみると、
強制することはできませんでした。


            つづく