竹取物語

[童話]竹取物語


帝のお召しに応じないかぐや姫 16


八月十五日が近づいたある日の夜。
姫は縁側に座り、月をみながらはげしく泣いています。
人目も気にしないで、はげしく泣いていました。
「姫、どうした」
おじいさんとおばあさんが、かぐや姫に聞きました。


かぐや姫が、泣きながらいいました。
「前々から、私が泣いている訳を話そうと思いました
が、話すと二人が悩むと思い、今まで話せませんで
した。
でも、いつまでもだまっているわけにもいきません。
おもいきってうちあけます。私は、この世の人ではあ
りません。


            つづく