竹取物語

[童話]竹取物語


帝のお召しに応じないかぐや姫 7


「娘を入内させようと何度も説得しましたが、だめ
でした。もし、宮仕えをさせるならば、娘は死ぬと
いっております。娘は、妻が生んだこどもではあり
ません。昔、竹林でみつけたこどもです。だから、
世間の娘たちとは、考え方も違うのでしょう」


すると、帝が、
「翁の家は、山のふもとにあるそうじゃな。狩りをす
るふりをして、翁の家に寄り、かぐや姫をみることは
できるだろうか」
「それはいい考えかもしれません。娘がぼんやり何
か考えている時に、急においでになれば、娘をみ
ることができると思います」
おじいさんは、いいました。


            つづく