2021-02-07 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 第六章 湖を泳ぐ娘 15 「次郎さんが、大好きだからよ。だから、わかるの。 次郎さんには、その人と会う気はないかもしれない。 でも、その人、次郎さんが働いているたんぼや畑へ、 会いにくるでしょ」 次郎は、何もいえませんでした。 事実だったからです。 きよがいうように、みよは次郎が働いているたんぼや 畑へ、何度もやってきました。 次郎は、「会いにこないで」といえず、困っていました。 みよは、働いている家の主人の姪だったからです。 つづく