日本武尊と明神さまの弓

[童話]日本武尊と明神さまの弓


    日本武尊と明神さまの弓  11


「おばさま。私は、父からきらわれているのでしょうか。
西方の熊襲や出雲を平定し、さきほど国へ戻ったば
かりなのに、父はまた東方の国を征伐せよと命じまし
た。兵もよこさず、家来はたった一人。私は、どうやっ
て、東方の十二の国を平定すればいいのでしょうか。
父は、私を亡きものにしたいと思っているのでは・・」
たけるは、なげき悲しみました。


「そんなことはありませんよ。たけるに、東方の国を平
定してほしいだけですよ」
そういって、おばはたけるをなぐさめました。


           つづく