赤い夕顔の花

[童話]赤い夕顔の花


    赤い夕顔の花  13


「みなのもの、落ち着けー。落ち着くのじゃ。そして、
みんなで城を守るのじゃ。頼んだぞ」
盛永が、家臣たちにいいました。
家臣たちは、いそいで戦の準備をしました。
しかし、余りにも急なことで、盛永も家臣たちも、とほ
うにくれています。


「お万。下条との戦じゃ。長五郎をつれ、すぐ浪合の
実家にもどれ。落ち着いたら、迎えに行くから」
盛永が、奥がたのお万にいいました。
「私は、最後まで盛永さまのそばにいたいと思います」


           つづく