2021-08-31 赤い夕顔の花 童話 [童話]赤い夕顔の花 赤い夕顔の花 40 「お母さま」 「長五郎。だいじょうぶですよ」 お万は、長五郎をぎゅっとだきしめました。 長五郎は、ぶるぶるふるえています。 「こわかったのね。かわいそうに」 お万は、長五郎を再びしっかりだきしめました。 茂みの間から城をみると、城がめらめらと燃えています。 「城が燃えている。盛永さまや家臣たちは、だいじょう ぶかしら。無事に城を逃げだすことができただろうか」 お万は、盛永や家臣たちのことを、心配しました。 つづく