海彦山彦

[童話]海彦山彦


    海彦山彦 3


山彦は、兄が大切にしているつり道具を持ち、わくわ
くしながら海へでかけて行きました。
ところが・・・。
何時間たっても、一匹も魚がつれません。
簡単に魚がつれると思っていた山彦は、がっかりしま
した。


その上、兄が大切にしているつり針をなくしてしまった
のです。

「どうしよう。あのつり針は、兄さんが大切にしているも
の。おこるだろうな」
山彦は、しょんぼりして家に帰りました。
海彦も、一日中、山の中を歩きまわりましたが、一匹も
獲物をとることができませんでした。


            つづく