天照大御神と須佐之男命    

[童話]天照大御神須佐之男


    天照大御神須佐之男命 1


「じゃあ、姉の天照大御神に挨拶してから、母がいる
根之堅州国へ行こう」
須佐之男命は、大空の上にある高天原へ向かって、の
ぼって行きました。
力の強い大男の須佐之男命が、どすんどすんと乱暴に
歩くので、大地が地震のように大きくゆれました。


遠くから聞こえてくる須佐之男命の足音を聞いた天照
大御神は、びっくりしました。
「弟がここへ来るのは、なにかたくらみがあるにちが
いない。わが国をうばおうと思ってやってきたのでは
ないか」
天照大御神は、急いで髪をとくと、みずら(男性の束
ね髪)に結いなおしました。


             つづく