福寿草になった少女

[童話]福寿草になった少女


福寿草になった少女 12


とうちゃんも若い時、黄金色の花がみた
くて、毎年守屋山に登って、花をさがし
たものだ。しかし、なぜか一本も見つけ
ることができなかった。村の人は、だれ
も黄金色の花をみたことがないそうだ。
一度で良いから、黄金色の花をみたいも
のじゃのぅ」
長者は、守屋山に咲くという黄金色の花
のことを、福に話してくれました。


「とうちゃん、黄金色の花って、どんな
花かしら。私も黄金色の花がみたいわ。
とうちゃん、大きくなったら、守屋山へ
つれていってね。きっとよ」
福は、長者と約束しました。


          つづく   





福寿草になった少女」は、
みほようこ二冊目の童話集「竜神になった
三郎」に収録されています。


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