[童話]古事記神話「古事記物語」
大国主命 赤い猪 3
泣きながら大空へかけのぼっていき、高天原にい
る神産巣日神(かむむすひのかみ)にお願いしま
した。
「どうか私の息子を助けてください」
神産巣日神は、蚶貝比売(きさがいひめ)・蛤貝比
売(うむがいひめ)と名のついた赤貝と蛤を呼び、
下界へ送りました。
二人は、蘇生の特殊能力を持っている女神でした。
二人が下界へつくと、大国主命はまっ黒こげにな
って倒れていました。
すでに息はありません。
赤貝は自分の殻をけずり、それを焼いて黒い粉を
つくりました。
蛤は体液を出し、その黒い粉をこねました。
つづく
「古事記」は、どのようにして編集されたのか?
古事記神話「古事記物語」を書いた数年後、
斎木雲州著「古事記の編集室」を読みました。
著者の「斎木雲州」さんについては、この本を。