海彦山彦

[童話]海彦山彦


      海彦山彦 13


「どうぞ、ここへお座りください」
海の神は、その敷物の上に、山彦を座らせました。
そして、いろいろな海の幸を並べ、山彦に御馳走しま
した。


「山彦さま。娘の豊玉比売をもらっていただけないだ
ろうか」
海の神は、たくさんの結納品を、立派な台にのせ用意
しました。
その日、山彦と豊玉比売は、結婚しました。
山彦は、海の神の宮殿で、豊玉比売と幸せに暮らしま
した。


三年がすぎたある日。
山彦は、大きなため息をつきました。


            つづく